1年で手放すつもりが15年乗っていた!マイクロスーパーカー・AZ-1
「カーシェアDrive」第11回は、マツダ(オートザム)AZ-1。
AZ-1は1992年に発売されたスポーツカーで、なんと軽自動車でありながらガルウィングドアを装備し、エンジンが車体後方にあるMRレイアウト、独特のモノコックボディと、まるでスーパーカーのような特徴を持つ車。
当時発売されていた軽スポーツカー、ホンダ・ビート、スズキ・カプチーノと共に「平成ABCトリオ」を構成する1台で、生産数は僅か4000台程度。
しかも今回のAZ-1は専用のエアロパーツが装着されたマツダスピードバージョン。
こんなレアで貴重な1台も、カーシェアで乗ることができます。
今はなき、ストイックなスポーツカー感覚を気軽に味わえる!
見た目のインパクト重視の車かと思いきや、走りはスポーツカーそのもの。
軽の小さなボディになんとか身体をねじ込むと、そこには最小限のスペースしかありません。
でも、そこでガルウィングドアを閉めれば、もうそこは戦闘機のコクピット。
重めのクラッチを踏み込んで、ヨイショとシフトレバーを1速に入れてアクセルを踏み込むと、軽やかに吹け上がるエンジン。
往年のアルトワークスと同じF6Aターボエンジンのレッドゾーンはなんと9,000回転からで、軽自動車とは思えないサウンドと加速感を味わうことができます。
もちろんABSはなく、パワステすら付いていません。
この今どきの車では味わえない感覚は、昭和世代のスポーツカーが好きな方にはたまらないはずです。
「自分の代わりに車を動かしてもらえて、しかも収入にもなるAnyca最高!」
これほどレアで楽しい1台をシェアされているオーナーのhiroさんに、Anycaを利用し始めたきっかけを聞いてみると…。
「家にもう1台車があるので、どうしても実用性の低いAZ-1に乗る機会が減っちゃうんですよ。でも、古い車なので乗ってあげないと調子が悪くなってしまう。それでもう維持は難しいかな…と思っていたときにAnycaのサービスが始まったんです。これなら自分の代わりに車を動かしてもらえて、しかも整備代の足しになるからお得だな、と思って始めました。」とのこと。
たしかに、古い車は1ヶ月に一度ぐらいは動かさないとダメという話は有名で、特に旧車のオーナーさんはこれを気にして定期的にドライブされている方が多いです。でも、忙しい方だとそれすら難しいことも。
Anycaユーザーがまだまだ少ない千葉県我孫子市でも、hiroさんの元にはちょうど月1回ぐらいシェアのリクエストが入っているそうで、愛車を他の方にも楽しんでもらいながら車のコンディションを保ち、しかもシェア料金で整備代をまかなうことができるという、「一石三鳥」が実現されています。
兵庫から訪れる方も!そしてなぜか温泉に行く方が多い(笑)
AZ-1は稀少車だからか、なんと兵庫の方にシェアされたこともあるそうです。
そして、受渡場所が千葉県の我孫子市なので、てっきり筑波山あたりのドライブを楽しむ方が多いのかと思いきや、なぜか軽井沢や草津といった温泉地に行く方が多いんだとか(笑)
AZ-1にはトランクがないので荷物はまったく載せられないというイメージが強いんですが、実際はシート後方にちょっとした荷物を置けるスペースがあるので、2人で1泊の旅行をするぐらいであれば大丈夫。そういう意味では、温泉旅行にも対応できます。
ちなみにhiroさんのおすすめドライブコースは箱根ターンパイク。
軽スポーツカーなので、もっとクネクネした道が楽しい車というイメージでしたが、高回転まで回すのが気持ちの良いエンジンなので、たしかに納得です!
特殊な車で部品もないので、無理な運転は厳禁!
今どきの車と比べたら運転にコツは必要ですが、マニュアル車に慣れている方であればそこまで心配するほどではありません。
ただし、MRレイアウトな上に電子制御も一切ついていないので、万が一挙動を乱すと、そう簡単には立て直せません。そして、万が一事故でダメージを負ってしまった場合も、今ではメーカーにも在庫が残っていない部品が多く、修理は困難です。
限界走行なんてしなくても充分に楽しめる車なので、貴重なAZ-1をこれからもシェアさせていただくためにも、無謀な運転は絶対にされないようお願いします。
その上で、オーナーのhiroさんとしてはAZ-1に興味がある方にどんどん楽しんで欲しいとのことですので、気になる方は是非シェアしてみてください!
それでは、次回も素敵な車でお会いしましょう!
<<ライター紹介>>
たかっか@55ドライブ
YouTubeチャンネルとブログで「55ドライブ」を運営。
https://www.youtube.com/c/55driveInfo
「ゆっくりでも楽しいドライブ」を追い求め、有名なドライブコースから酷道に至るまで、愛車のユーノスロードスターで全国各地を走り回り、動画や記事にして紹介しています。
物心ついた時から車好きだったのに、6年間のペーパードライバー歴も持ち合わせるという異色の車好き。