頭文字D仕様のハチロクで行く、群馬エリア聖地巡礼ドライブ!
「カーシェアDrive」第17回は、いよいよ登場!トヨタ スプリンタートレノ(AE86)!
正式な車種名よりも「ハチロク」の愛称の方が有名になっているこの車は、ご存知「頭文字D」の主人公、藤原拓海が運転する車です。
実はAnycaには、「藤原とうふ店」の文字までしっかり入った、頭文字D仕様のハチロクがあるんです!
この車をシェアしたからには、やはり行くしかないでしょう…秋名のダウンヒル!
榛名・赤城・妙義・碓氷…ハチロクを味わい尽くせる600km
頭文字D序盤の舞台は群馬県。
ストーリーの流れとしては伊香保温泉近くの榛名山に始まり、赤城山、妙義山と「上毛三山」を巡り、群馬エリア最後の峠は軽井沢に抜ける碓氷峠。
この車の受渡場所である千葉県市川市から往復することを考えると、妙義→碓氷→榛名→赤城と回るのが効率的で(もしくはこの逆)、トータル距離は600km弱。
これだけ乗ればハチロクの走りは充分に堪能できます。
この後に自分のロードスターを運転したら、感覚が違いすぎてビックリしました(笑)
なお、その気になれば日帰りも可能ですが、1日の距離制限は200kmなので、このルートで聖地巡礼したい方は3日間のシェアにするか、オーナーさんと金額について相談することをお忘れなく!
行きの街乗り&高速ではタイムスリップ気分に!
このハチロクは1983年式、つまり35年前の車です。
しかもAE86の中でも最初期型で、現代の車とはかなり勝手が違う部分もありますから、いつもより慎重に運転しながらまずは慣れましょう。
真っ先に感じることになるのが「重ステ」。
現代の車では当たり前すぎて意識することすらないパワーステアリングが付いていないので、ハンドルを回すのに力が必要です。
走り始めればどうってことないですが、駐車する時など、停止状態でハンドルを回すのはほぼ不可能。
ゆっくりでもいいので、とにかく走らせながらでないとハンドルが回せないので、狭い道や駐車場では注意が必要です。
そして、ライトやワイパーはレバー式ではなく、スピードメーターなどがあるメータパネルの両サイドにあるダイヤルで操作します。
さらに、105km/hを超えると懐かしの「キンコン♪」が聞こえたり、窓は手回し式なので走行中に助手席の窓は操作できなかったりと、タイムスリップ気分も味わえます(笑)
ちなみに、ABSや横滑り防止装置といったシステムは当然ありませんから、絶対に峠を攻めようなんて考えないでください。作中の走りはあくまで「マンガの中の話」です。
アップダウンと連続コーナーが楽しめる妙義山
関越道から上信越道に入り、下仁田インターを下りてしばらく走ると、最初に登場する頭文字Dコースが妙義山。妙義山系を囲うように走る県道196号線の一部です。
群馬エリアの聖地巡礼ドライブをする中では唯一、上って下ることになる峠で、頂上にあるのが中之嶽神社。
下仁田方面から上るコースには多数のタイヤ跡があり、どうやら本当に走り屋がいる様子。
一方、頭文字Dに登場するのは中之嶽神社から松井田方面に下るコースです。
実際に走ってみると、上り区間はかなりの急坂でヘアピンカーブも多いです。
スピードを落として走ることになるので、重ステでカーブを曲がることの大変さがよく分かるはず(笑)
頂上を越えて頭文字Dコースに入ると、意外にもこちらの方が坂もカーブもゆるやかです。
ただ道幅は少し狭くなり、ヘアピンコーナーがない代わりに、小刻みな連続コーナーが続きます。
184個の連続コーナーで軽さを味わう、碓氷峠
妙義山を抜けて西に向かうと、すぐに「峠の釜めし」で有名な横川に入り、そこから先が軽井沢につながる碓氷峠。
今回のルートだと行って戻る形になるので、碓氷峠を往復するか、片道は碓氷バイパスを使うかは時間と体力と相談して決めましょう。
碓氷峠の特徴は、なんといってもわずか10km程度の中に184個ものカーブがあること。
しかもその多くが急カーブな上に、片側1車線あるとはいえ道幅も狭め。
ですが、こういう道こそ軽量でコンパクトなハチロクの走りが感じ取れることでしょう。
カーブに向けてハンドルを切り込んでいきながら、アクセルを緩めるとスッと車が曲がっていく感触。
これをゆっくりしたスピードで味わえるような車は、最近ではめっきり少なくなりました。
いざ聖地の中の聖地、榛名山へ!
碓氷峠を往復した後、横川から榛名山までは1時間ぐらいのドライブです。
忙しい峠ドライブは一旦お休み。のどかな田園風景を眺めながら、のんびり走りましょう。
榛名山に向かう道は何本かありますが、頭文字Dに登場するのは頂上から伊香保温泉に下る県道33号線の一部。
今回のルートでは、この県道33号線を南西から上って榛名神社を経由して山頂に向かい、そこから頭文字Dコースを下る形になります。やっぱりこのハチロクで行くからには、ダウンヒルコースを走りたいですよね!
ここまで妙義山、碓氷峠と走ってきたあなたは、きっと榛名山を下る頃には「走りやすい」と感じるはず。
そうなんです。
この道は幅も広いですし、ヘアピンコーナーこそ多いものの、トリッキーな連続コーナーなどはほとんどありません。
きっと運転にも余裕が出てきて、ハチロクの細かな動きを感じ取りながら、頭文字Dの聖地であるこのコースの雰囲気を楽しむことができるでしょう。
だからといって、無謀な運転はしてはいけませんよ!
それほど複雑な道ではないにもかかわらず、事故が非常に多いエリアです。
急坂・カマボコ舗装・連続カーブで難易度MAXの赤城山
榛名のダウンヒルコースの後は、伊香保温泉と渋川の市街地を抜けて、赤城山まで1時間ほどのドライブ。
今回のルートだと、頭文字Dに登場する県道4号線を往復する形になります。
赤城山コースは道幅こそ広くて一見走りやすく見えますが、かなりの急坂な上に、カーブの前後に暴走対策でわざと舗装を波打たせている通称「カマボコ舗装」があったり、連続カーブも多いです。
「こんな道でバトルするなんてすごいな~」と思いを馳せるまでにしておきましょうね。
このハチロクにはしっかりドリンクホルダーまで取り付けてあるので、ペットボトルに飲み物を入れて走れば、いかにコップの水をこぼさずに走ることが難しいかよく分かります。間違っても紙コップでやらないように!(笑)
次回はこのハチロクの仕様やオーナーさんを紹介します!
今回のカーシェアDriveは特別編として、頭文字D仕様のハチロクで聖地巡礼ドライブをするときのモデルコースを紹介してみました。
次回も引き続きこのハチロクを取り上げて、今回紹介できなかった車の仕様やオーナーさんの想いをご紹介します!
<<ライター紹介>>
たかっか@55ドライブ
YouTubeチャンネルとブログで「55ドライブ」を運営。
https://www.youtube.com/c/55driveInfo
「ゆっくりでも楽しいドライブ」を追い求め、有名なドライブコースから酷道に至るまで、愛車のユーノスロードスターで全国各地を走り回り、動画や記事にして紹介しています。
物心ついた時から車好きだったのに、6年間のペーパードライバー歴も持ち合わせるという異色の車好き。